優秀なコーチ・コンサルほど陥る「英語の罠」

人の話を誰より深く聞けるのに、なぜか英語だとうまくいかない。そんな人が、カウンセラー、コーチ、コンサルにとても多いです。ㅤ

しかも優秀な人ほど、陥る罠があって、それは、先回りして察してしまう力。人の話を聞いて理解することが仕事の半分以上を占めるこの職業の人たちは、1を聞いたら10とは言わないまでも、3や5を察することが得意。ㅤ

というのも、多くの人は思っていることをすべてクリアに伝える言語力を持っていないので、聞いている人が「これは何の話だっけ?」となる、迷いの森に連れていく達人のような人の相手もこなさないといけないから。ㅤ

だからこういう人たちの読み解き力は、かなり高い。キーワードをつなげて、だいたい言わんとしているであろうことを先に組み立て、どのパターンで展開させるか、聞きながら計画すら立てている。ㅤ

ところが、これこそが英語では誤訳の強力な要因なのです。ㅤ

英語の構造やベースの思考は、日本語と全く違います。日本語思考のベースで先回りすると、真逆の解釈をしたり、重要な要素を落としたり、AとBを取り違えたり、そうした間違いが量産されます。ㅤ

非常によくある例をあげます。日本語では「てにおは」、つまり助詞は軽視されがち。ないと分かりにくいけれど、文章を読むとき、てにおはに他の言葉と同じエネルギーを注いでフォーカスする人はあまりいない。この感覚が抜けないまま英語を読むと、ぱっと見で重要でなさそうな小さな単語——aとかitとかtheとか——を飛ばしてしまう。カウンセラー、コーチ、コンサルの人にこのパターンが本当に多い。ㅤ

重要そうな単語は拾って、関係代名詞もちゃんと折り返して訳しているのに、文全体は意味をなさない。どうなってる?そんな経験ありませんか?

英語は、日本語と違い、単語の大きさや品詞によって重要性が変わる言語ではありません。すべての単語に、そこにある理由と役割がある。なぜそこにaがあるのか、そのitは何を指すのか、必ず意味があるのです。いわば、優劣のないフラットな言語なのです。ㅤ

英語がまだ完全には使えないけれど、中学でやったことはぼんやり覚えている、という段階の人は、知っている単語を飛び石でつないで全体を理解しようとします。当然のことです。ㅤ

そのとき、知っている単語なのに、小さくて無意味そうに見えるものを飛ばしてしまうのがつまづきになるわけです。ㅤ

飛び飛びにしかよくわからない英語を読むなり聞くなりしているとき、内側では「話が迷子になるクライアントの話を聞いているモード」に入って、言葉をつないで全体を察しようとする回路が動いています。ㅤ

優秀で信頼できるこの回路を使っているのに、aやitといった重要単語をスルーして解釈するから、なんだか言わんとすることがわからない。あら、おかしいな。英語は分からん、難しい、自分には向いてない——その道へ。ㅤ

でも話は、それほど複雑ではありません。ㅤ

この回路を、英語を読むときにいったん発動しないようにする。それだけです。ㅤ

一つだけ具体的なヒントを言うと、小さい単語ほど意識的にゆっくり読む練習をしてみてください。aひとつ、theひとつを飛ばさず、「この単語はここで何をしているんだろう」と一瞬止まる。最初はぎこちなくても、この感覚を積み重ねていくと、日本語OSのままでは動いていた回路が、少しずつ切り替わってくる実感が出てきます。ㅤ

日本語OSのまま察する回路に頼って英語に向き合うと壊滅的になるけれど、英語OSが育った上でなら、察する力は再び力を発揮します。ㅤ

日本語と英語、両方のOSを走らせながら話を聞けるようになる——それがゴールのイメージです。ㅤ

一度できるようになると、日本語での察する力もさらにジャンプアップする。そこまで行った人を、私は何人も見てきました。ㅤ

単語は分かるのに文の意味がわからない、という感覚に心当たりがあるなら、たぶんここにはまっています。そしてそれは、あなたの読み解く力が高いからこそ起きていること。ㅤ

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